戦中の煙草
  cigarette during the war
 自分は煙草を吸いませんが、当時煙草は軍隊でも支給され、兵隊さんの必需品といっても過言ではないと思う。戦争映画でも、煙草は小さな脇役として多々登場する。戦争映画の煙草といったら自分は何と言っても、「五人の斥候兵」(昭和13年公開)のゴールデンバット(明治39年発売)がまず頭に浮かぶ。明日、生きているかは分からない・・・だから生きている今、大好きなバットを吸おうと、一番に慰問品のゴールデンバットを握り締めニンマリする兵隊さんが本当にいい味を出している。絶対に今の日本戦争映画・ドラマには出来ない当時ならではの演出だと思う。(「五人の斥候兵」は戦時中の映画であり、陸軍が協力しており、俳優さんも軍隊経験があるので軍装から軍人の所作に至るまで完璧!特に軍曹以下5名で斥候に出発する際の報告・装填動作なんてしびれちゃいます!軍人といえば過剰に怒鳴る、殴るだけのアホな演出しかできない最近の超へなちょこ日本映画・ドラマが足元にも及ばないのは、当然と言えば当然なんですけどねぇー・・・・)
昭和15年、ゴールデンバットは金鵄に名前を変える。今回、戦中のゴールデンバット、金鵄の箱を比較してみた。戦局の困難に伴い煙草のパッケージも簡略化されていくのがよくわかる。
終戦に近づくにつれ、さながら軍服や装備品の質が低下し、簡略化されていくのと同じようでなんか物悲しさを感じる。

ゴールデンバットから金鵄への移り変わり
ゴールデンバット
昭和13年(1938)


10本入 定価7銭
ゴールデンバット
昭和14年(1939)


10本入り 定価8銭
金鵄
昭和15年(1940)


10本入 定価9銭
金鵄
昭和17年(1942)


10本入 定価10銭
金鵄

10本入 定価15銭
金鵄
昭和19年(1944)


10本入 定価23銭

戦中の煙草


昭和13年(1938)


10本入り 定価11銭

鵬翼
昭和16年(1941)


10本入り


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